「IBの最高点は45点と聞くけど、その内訳と計算方法がよく分からない」「TOKとEEのBonus Pointsって、どうやって決まるの?」

IB Diploma Programmeの最終スコアは45点満点ですが、その内訳と計算ルールを正確に理解している生徒・保護者は多くありません。Bonus Pointsの仕組みを誤解したまま受験を迎えると、本来狙えたはずの3点を取りこぼすことがあります。

この記事では、IBO(International Baccalaureate Organization)公式のDP Passing Criteriaに基づき、45点満点の計算方法、Diploma Points Matrix、合格条件を整理します。

目次

45点満点の内訳

IB Diploma Programmeの最終スコアは次の式で決まります。

最終スコア(最大45点)= 科目スコア合計(最大42点)+ Bonus Points(最大3点)

科目スコア42点は、6科目それぞれを1〜7点で評価した合計です。Bonus Pointsは、TOK(Theory of Knowledge)とEE(Extended Essay)の2つのCore要素のグレードの組み合わせから決まります。

CAS(Creativity, Activity, Service)は得点には含まれませんが、未完了の場合はDiploma自体が不認定となるため、実質的に必須です。

科目スコア42点の仕組み

DPでは6つの教科群(Group 1〜6)からそれぞれ1科目を選び、計6科目を学びます。

  • Group 1:Studies in Language and Literature(母語)
  • Group 2:Language Acquisition(外国語)
  • Group 3:Individuals and Societies(社会科学)
  • Group 4:Sciences(自然科学)
  • Group 5:Mathematics(数学)
  • Group 6:The Arts(芸術。Group 3〜5から代替も可)

各科目は1〜7点で評価され、6科目で最大42点です。HL(Higher Level)とSL(Standard Level)どちらも同じく7点満点で、HL3科目+SL3科目(または HL4科目+SL2科目)が標準的な選び方です。

各科目のスコアは、外部試験(Paper 1、Paper 2、Paper 3など)と内部評価(IA:Internal Assessment)の合計で決まります。配点比率は科目によって異なりますが、IAは概ね20〜30%を占めます。

Bonus Points(TOK+EE)の仕組み

Bonus Pointsは、TOK EssayとEE(Extended Essay)の2つのCore要素のグレードに応じて0〜3点が加算される仕組みです。

TOKは「TOK Essay(外部評価)+TOK Exhibition(内部評価)」で総合的にA〜Eの5段階グレードがつき、EEは独立した4,000字論文として同じくA〜Eの5段階で評価されます。

この2つのグレードを掛け合わせて、最大3点のBonus Pointsが決まるのがDiploma Points Matrixです。

Bonus Points Matrixの読み方

IBO公式のDiploma Points Matrixに基づくと、Bonus Pointsは次のように決まります(TOK=T、EE=Eとして表記)。

  • 3点(最大):TとEのいずれかがA、もう一方もA/TとEいずれかがA、もう一方がB
  • 2点:TとEがともにB/TとEいずれかがA、もう一方がC/TとEいずれかがB、もう一方がC
  • 1点:TとEがともにC/TとEいずれかがB、もう一方がD/TとEいずれかがC、もう一方がD
  • 0点:TとEがともにD/TとEいずれかがCで、もう一方がD
  • 不認定(Failing condition):TまたはEのいずれかがE

つまり、3点フルに取りたい場合は少なくとも片方をA、もう片方もA以上が必要です(実質ABかAA)。CC評価でも1点は確保できるため、どんな生徒も最後まで諦めずにこのCore2要素を仕上げる価値があります。

逆にE(Elementary)を1つでも取ってしまうと、Diploma自体が不認定(fail)となります。

Diploma取得の最低24点条件

IBOの公式DP Passing Criteriaによれば、Diploma取得の最低条件は次の通りです。

  • 6科目合計が24点以上
  • すべての科目でグレード2以上(1点が1科目でもあれば不認定)
  • グレード2の科目が2科目以下
  • グレード3以下の科目が3科目以下
  • TOK・EEのいずれもE評価ではない(CCでもDDでもDiploma自体は通る)
  • CAS要件を完了している

「24点取れば自動的に通る」と誤解されがちですが、たとえば24点でも「グレード2が3科目」あれば不認定になります。逆に「合計27点でも、グレード3が4科目」なら不認定です。

HL・SLそれぞれの最低スコア要件

合計24点に加えて、HLとSLそれぞれに最低スコアの規定があります。

  • HL(Higher Level):HL3科目の合計が12点以上(HL4科目を取った場合は上位3科目の合計)
  • SL(Standard Level):SL3科目の合計が9点以上(SL2科目しか取らない場合は5点以上)

HLは難易度が高い分配点も大きく、HL3科目で12点(平均4.0)が最低ラインです。SLは平均3.0が最低ラインですが、HL重視のスコアバランスを意識する必要があります。

得点別の進学目安

IBスコアと進学先の目安は、各国・各大学により大きく異なりますが、参考目安として一般的に語られるのは次のようなレンジです(実際の出願は各大学の最新基準を必ず確認してください)。

  • 40点以上:オックスフォード・ケンブリッジ・LSE・東京大学IB入試など、最難関校レベル
  • 38〜39点:UCL、Imperial、エディンバラ、海外トップ州立大、京都大学・大阪大学IB入試レベル
  • 35〜37点:英国Russell Group一般枠、米国上位50位レベル、国内有力私大IB入試
  • 30〜34点:海外大の中堅レベル、国内私大の標準的なIB入試枠
  • 24〜29点:Diploma取得+出願可能な大学を地道に探すレベル

各大学のIB Score Requirementsは公式アドミッションページで毎年更新されるため、必ず一次情報を確認しましょう。

高得点を狙う戦略

40点超を狙う生徒に共通する戦略は次の通りです。

  • HL科目で6〜7点を確保:HLは配点が大きく、6点×3=18点、7点×3=21点と、ここで点数の土台が決まります。
  • EEとTOKをAで仕上げてBonus 3点:科目スコアで満点42点は困難なため、Bonus 3点が事実上の合否ラインを決めます。
  • IAを早期に仕上げる:IAは配点20〜30%で、Year 12のうちに完成度を高めれば、最終試験で多少崩れても全体スコアを守れます。
  • Mock Examで弱点を早期発見:Year 13の年明けまでにMock試験を経験し、最終試験までに穴を埋めます。

逆に「24点ギリギリを狙う」戦略はリスクが高すぎます。HL・SLの内訳条件、グレード2/3の数、CAS未完了など、不認定リスクの落とし穴が多いためです。

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