「IB試験は終わったけど、結果が出るまで何ができる?」「思ったより低い点数だった場合、再採点を依頼できるって本当?」

IB Diplomaの結果発表(Results Day)と、結果に納得いかない場合の再採点制度(Enquiry Upon Results、EUR)は、生徒・保護者の双方にとって重要な節目です。しかし、Results Dayの正確なタイミング、EURのカテゴリーごとの違い、費用、デメリットを理解している人は多くありません。

この記事では、IBO(International Baccalaureate Organization)公式情報に基づき、2026年7月のResults Day、EURの3カテゴリー、申請プロセス、判断基準を整理します。

目次

IB Results Day 2026の日程

2026年5月セッションのIB Diploma Programme結果発表日程は次の通りです。

  • 学校(IB Coordinator)への結果配信:2026年7月5日(日)12:00 GMT
  • 生徒個人への結果公開:2026年7月6日(月)12:00 GMT

GMTから日本時間(JST)に変換すると、生徒は7月6日(月)21:00 JSTから自分の結果を閲覧可能となります。

学校が前日に受け取り、翌日に生徒が個別に確認できる流れは、IB Coordinatorが事前に状況を把握し、必要なサポート(カウンセリング、進学先大学への連絡など)を準備するためです。

なお11月セッションの結果発表は、翌年1月初旬に行われます。

結果の閲覧方法

生徒はIBの公式生徒サイトに、Personal Code(学校から事前配布)とPINでログインして結果を確認します。

学校のIB Coordinatorが、Results Day前にPersonal CodeとPINを生徒に配布します。これらは生徒個人の機密情報なので、安全に保管する必要があります。

学校により、Results Day当日に対面・オンラインで結果を一緒に確認するイベントを開催する場合もあります。

結果から確認できる情報

Results Dayに公開される情報は次の通りです。

  • 科目別グレード:6科目それぞれの1〜7点
  • TOK・EEのグレード:A〜Eの5段階
  • Bonus Points:0〜3点
  • 総合スコア:6科目スコア+Bonus Pointsで最大45点
  • Diploma授与の可否:合格/不認定
  • 詳細スコア(学校経由で閲覧可能):科目ごとの素点合計(scaled total mark)、グレード境界(lower grade boundary、upper grade boundary)、グレードを1段階上げるために必要な追加点数

特に**詳細スコアの「グレード境界までの距離」**は、EURをかけるかどうか判断する際の最重要情報です。たとえば「グレード5の上限が69点で、自分の素点が68点」なら、わずか1点の差でグレード5が確定したことになります。この場合、EURで素点が1点上がれば、グレード6に上がる可能性があります。

Enquiry Upon Results(EUR)とは

EUR(Enquiry Upon Results)は、結果発表後に結果に対して疑義を申し立てる公式制度です。3つのカテゴリーがあり、それぞれ異なる対応が行われます。

EURは生徒個人ではなく、学校(IB Coordinator)経由でのみ申請可能です。費用は学校・地域により異なりますが、概ね1科目あたり€80〜120(または同等の現地通貨)が目安です。

EURの結果としてグレードが上がった場合、費用は原則返金されます。グレードが変わらなかった、または下がった場合は返金されません。

EUR Category 1:再採点(Re-mark)

Category 1は、特定の科目の外部評価(試験ペーパー)を上級試験官(Senior Examiner)が再採点する手続きです。

最も一般的なEURで、生徒・学校が「採点に誤りがある可能性」を疑った場合に申請されます。再採点ではPaper 1、Paper 2、Paper 3(該当科目)の外部試験のみが対象で、IA(Internal Assessment)は対象外です。

注意点として、Category 1の再採点ではグレードが下がる可能性もあります。具体的には、上級試験官が「最初の採点者よりも厳しく」評価した結果、素点が下がるケースが稀に発生します。このリスクは生徒・保護者がEUR申請前に必ず理解しておく必要があります。

EUR Category 2:返却・コピー請求

Category 2は、評価対象となった生徒の解答用紙のコピーやIA成果物の返却を請求する手続きです。

Category 2はさらに以下のサブカテゴリーに分かれます。

  • Category 2A:評価済み試験用紙のコピーをデジタル形式で取得
  • Category 2B:原物の返却(IA成果物等、提出物の物理的な返却)

これは「再採点を依頼するための情報収集」としても使えますし、「自分の解答を見て学習リソースとして活用したい」という目的にも使えます。

EUR Category 3:IA再モデレーション

Category 3は、Internal Assessment(IA)の再モデレーションを依頼する手続きです。

通常、IAは学校教師が採点し、IBO指名のモデレーター(外部審査員)がサンプリングして調整します。教師の採点とモデレーション後の点数が大きく乖離した場合、生徒のIA素点が下方修正されることがあります。

Category 3では、そのモデレーションの妥当性自体を再審査します。学校がモデレーションプロセスに疑義を持った場合に申請されます。

Category 3は他のカテゴリーと比べて申請数が少なく、学校側からの主導で進められるケースが多いです。

EUR申請のプロセスと期限

EUR申請の流れは次の通りです。

  1. Results Day後、生徒がIB Coordinatorに相談:詳細スコアを確認し、EUR検討の方向性を決める
  2. IB Coordinatorが生徒・保護者と費用・リスクを共有:Category 1の場合、グレードが下がる可能性も含めて説明
  3. 学校がIBO本部にEUR申請を提出:オンラインシステム経由
  4. IBO本部が再採点・再モデレーション・コピー作成を実施:通常2〜3週間程度
  5. 結果が学校に通知される:学校から生徒に結果が伝えられる

申請期限は概ねResults Dayから2〜3週間以内ですが、Categoryと地域により異なります(おおよそ7月初旬から9月中旬まで)。確実な期限は学校のIB Coordinatorに必ず確認してください。

EURをかけるべきか判断する4つの基準

EURをかけるべきかどうかは、次の4つの基準で判断します。

1. グレード境界に近いか 詳細スコアで「次のグレードまで1〜3点」のような僅差の場合、EURで素点が上がれば1段階アップする可能性があります。

2. 大学進学に影響するか 進学先大学のConditional Offerが「Total 38点」などで、自分の結果が37点だった場合、1点アップで合否が変わるためEURの価値が高まります。

3. グレードが下がるリスクを許容できるか Category 1ではグレードが下がる可能性があります。すでに大学が確定している場合、リスクを取らない選択も合理的です。

4. 費用対効果 1科目€80〜120かかります。複数科目で申請するとそれなりのコストになるため、最も可能性の高い1〜2科目に絞るのが賢明です。

Re-mark vs Re-take(再受験)

EURで結果が改善しない場合、もう一つの選択肢が**Re-take(再受験)**です。

Re-takeは、特定の科目を次回のセッション(11月または翌年5月)で再度受験することです。EURと比べて以下の違いがあります。

  • 時間:Re-takeは半年〜1年後、EURは2〜3週間
  • 費用:Re-takeは試験登録料が発生(科目数による)、EURは1科目€80〜120
  • 大学出願への影響:Re-takeは結果が出るまで進学を保留する必要がある
  • 改善幅:Re-takeは大幅な点数向上が可能、EURは原則として小幅修正

EURで境界値を1段階上げる程度で十分なら効率的、ただし複数グレード上げたい場合はRe-takeの方が現実的です。

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